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ひつじファンタジア

2010-11-01

指なし手袋奮闘記

| 15:25

在庫糸消費プロジェクトのはずが、思いのほか難儀しました。

エストニアのパターンを使った指なし手袋です。

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エストニア・パターンの指なし手袋~蜘蛛と渦巻きのパターン

pattern: Nancy Bush, Folk knitting in Estonia, 1999, p.29-30 

      Amblikukiri (Spider)のパターン、Whorlのパターン

yarn : ピエロ ベーシックアルパカ合細(色番 1、2) 25g

needle : 輪針 addi Turbo 2mm(80cm)、 1.5mm(80cm)

ゲージ : 42目44段(編込部分)

size : 幅(周)15.5cm 丈16.5cm

期間 : 10/5~10/30

技法 : Jeny's Surprisingly Stretchy Bind-off(JSSBO) attiさんのご紹介より

    マジックループ

参考 : たた&たた夫さんのヘリンボーン手袋

  小瀬千枝「わかりやすい手編みの基礎とコツ」(文化出版局、1997)p.29(ゴム編みの作り目)

  三國万里子「編みものワードローブ」(文化出版局、2010)p.34(渡し糸を編みくるむ方法)

パターンはエストニアのパターンからです。これで渦巻きなんですねぇ。お花に見えます。クモはイン○ーダー風・・・でも可愛いです。

ついボーダーに配置してしまったのはフェアアイルの影響かも。エストニアの手袋は1パターンを前面に配置しているものが多いようです。



指なし手袋は良く編んでいたので、軽い気持ちで「編み込みにしよう」「親指マチをつけよう」「やっぱりフィットサイズが良いよね」と編み始めたのですが・・・

これって、両立させようとするとかなり難易度が高くなりますよね?まさにたたさんが苦心されたヘリンボーン手袋のように(あちらは五本指だから、さらに!ですけど)

わたしがそうと知ったのは、編み上げた第一号に手が入らなかった瞬間です。

「あれ、編み込みってまさかもしや全然伸縮しないんじゃ・・・」


こちらが失敗した第一号。

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親指マチが異様に大きいのが分かると思います。

これは、甲サイズが小さかったため、手が入るまで親指マチを増目していった結果です。

これでも編込部分はキツイです。サイズは編込部分で部分で7cm×2=14cm

作り目が60目しかありません。それでもメリヤスの時は伸縮するから手が入ったのですが・・・。


肥大化した親指マチは、結局メリヤスはぎで狭めざるをえませんでした。

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甲サイズが予想より小さくなってしまったのは、編込ゲージとメリヤスゲージに差があったせいだと思いますが(メリヤスゲージは37目50段だった)手首へのフィット感を求めたせいでもあります。つまり、できるだけ小さいサイズで仕上げて、手首周りが浮かないようにしたかったのです。

この解決法は、実はたたさんのへリンボーン手袋で示されているのですが、私がそれに気付いたのはだいぶ後でした。


気分転換に模様を替えて、第二弾に挑戦。

すでに第一号を編み上げた段階で、たたさんのヘリンボーン手袋が参考になるのではないかと感じていました。フィットサイズの総編込みで、手首にも沿うフォルムです。手首から甲へ移る際の目の増減はなく、親指マチを大きくしていくことで甲サイズを大きくしてありました。


ゲージもほぼ同じだったので、親指マチの増目も参考にして、マチが大きくなりすぎないようにしました。しかし、この親指マチの上限では甲サイズが小さすぎます。つまり、別の方法で甲サイズを大きくしなければならないということです。

たたさんは、これを「親指の付け根で4目増目して、甲、親指ともに4目ずつ拾い目する」という方法で解決していました。表記が簡単だったので、手袋の編み方としては一般的なのかもしれません。しかし私はこの表記に気付かず、???のまま。

結局、親指マチをさらに増目して、甲側でも「渡り糸がゆるむから」という理由で渡り糸からねじり増目して、6目増やすことで解決を図りました。(後から編んだ左手はたたさんの方法に準じました。そちらの方が綺麗でしたので)

同様の解決方法に至ったのは偶然ですが、甲部分を大きくする要求からの必然のようでもあります。


そんなこんなで出来上がった手袋

最初に編んだ右手に約2週間、左手は約1週間でできました。苦労した分、達成感もひとしお。

数年前から編込み手袋を熱望していた妹サマに献上する予定です。


<編み方概要>~参考程度です

53目でゴム編みの作り目。ねじり一目ゴム編みを3段。メリヤス2段(この1段目で増目をして66目にする)増減なしで模様編15段。16段目から親指マチをあわせて編み始める。37段で27目増目(一段目で1目増目。2~12段目までは二段ごとに2目増目、13~36段は三段ごとに2目増目、増減なし1段)

親指を休める。甲部分を続けて編む。1段目は増減なしで編み、2段目で親指の付け根で4目増目(甲部分は70目になる)模様編み12段。ねじり一目ゴム編みの1段目で減目をして56目にする。(ゴム編みの裏目の部分で減目すると目立たない)段編んで、Bind-off(JSSBO)。

親指を編む。甲部分で増やした4目から拾い目して、合わせて編む。増減なしでメリヤス2段。ねじり一目ゴム編みで4段。Bind-off(JSSBO)。

※ゴム編みは1.5mmの輪針で編む。増目は全てねじり増目。


その他の作業メモ

・端はねじり一目ゴム編。最初に編んだ右手は別糸をほどいて拾い目したが、甘撚りの糸が絡んで大変だったため、後から編んだ左手ではゴム編みからスタートした。その結果目の向きが逆になってしまったが、あまり目立たないのでよしとする。

手袋は、着用時に甲側の柄が親指側にズレるので、パターン間の余白を調整した。(親指マチをはさんで、甲側に余白が多くくるようにした)

・糸は、アルパカ80%、ラムウール20%の甘撚りの合細糸。これの残り糸。ややゆるめに編むとふんわり柔らか~という感じだけど、密に編むとむちっとした弾力が出てきて非常に好み。編地は軽くてすべらか、毛羽立ちあり。甘撚り加減・編地の質感が手紡ぎ糸のようでとても気に入ったのだけど、在庫限りで廃盤のようです。合細糸は需要がないのかな。非常に残念(自分で紡げってことですね)